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  • 執筆者の写真ISONAGA AKIKO

「毎日、何かを十年」/くちぶえサンドイッチ(DAI-X出版)

更新日:2020年2月5日


年末年始はあんなに忙しかったのに、1月後半はまるで凪のように風がピタリと止まり、静かな毎日だ。あまりに静かすぎて不安になる。

そんなもんだからあてもなくフラッと散歩に出かけて、不要の買い物を続けている。

先日もフラッと訪れた先の古本屋さんで、松浦弥太郎随筆集「くちぶえサンドウィッチ」という本を買った。

どれを買うか決断するとき、私はしばしば外見に惑わされてしまう。 この1冊もそんな風に買ってしまったのだけれど、奥付で立花文穂さんの装丁とわかり少し嬉しくなる。

内容はタイトルにある通り、松浦氏が様々な雑誌や媒体で書きためてきたものと、新たに書きおろしたものと合わせて計145編のエッセイをまとめた随筆集。

こういう本は頭から順を追って読むより、パッと開いたページだけ気ままに読んでみるのがいい。

そうして最初に開いたページは「毎日、何かを十年」というエッセイだった。

いろいろ引っかかった言葉はあったのだけど、今日はこの一文がなんだかしっくりきた。

「とにかく、毎日(一生懸命でなくても)十年続けたらものになるんだ」

「毎日十年続ける」という厳しさと、「一生懸命でなくても」というあいまいさ。

どちらかだけじゃ、響かなかったと思う。



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松浦弥太郎随筆集 くちぶえサンドイッチ/DAI-X出版 定価 1600円+税


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